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映画「あつい胸さわぎ」恵水流生プロデューサーに独占取材!

2023.06.21

    


35回東京国際映画祭の「Nippon Cinema Now」部門に出品!

現役大学生が選ぶ、同年代に今一番観て欲しい映画「あつい胸さわぎ」のプロデューサーを務めた恵水流生さんにインタビューさせていただきました。

 

あつい胸さわぎ : 作品情報 - 映画.com

https://eiga.com/movie/97452/

 

出演 吉田美月喜 常盤貴子 前田敦子 奥平大兼 三浦誠己 佐藤緋美 石原理衣

監督 まつむらしんご 

脚本 高橋泉

原作:戯曲 「あつい胸さわぎ」横山拓也(iaku)

 

若年性乳がんを題材に母娘の複雑な心模様を描いた人間ドラマ。劇作家・横山拓也による演劇ユニット「iaku」の同名舞台を映画化し、「凶悪」の高橋泉が脚本、「恋とさよならとハワイ」のまつむらしんごが監督を務めた。

 

港町の古い一軒家で、母・昭子と2人で暮らす千夏。念願の芸大に合格し多忙な日々を送る彼女は、大学から出された創作小説の課題「初恋の思い出」に取り組んでいる。千夏は中学時代に初恋相手の光輝から言われた言葉を今でも忘れられず、その感情を小説にぶつけることで昇華させようとする。ある日、昭子は千夏の部屋で、乳がん検診の再検査通知を見つける。娘を心配するあまり本人以上にネガティブになってしまう昭子だったが、千夏は再検査に訪れた病院でも気が乗らない様子。やがて、2人の日常にある変化が訪れる。

 

娘・千夏を「たぶん」の吉田美月喜、母・昭子を常盤貴子が演じる。

 

(引用)あつい胸さわぎ : 作品情報 – 映画.com (eiga.com)

恵水流生さんインタビュー

1.原作はiaku(いあく)横山拓也さんの「あつい胸さわぎ」で、元々は舞台で上演されていましたがこの作品を映画にしようと思われたのはなぜですか?

 

監督のまつむらしんごさんが「あつい胸さわぎ」の舞台を見て、これは是非映画にしたいと思われたんですよね。もちろん舞台の素晴らしさがあっての上で、この作品を映画にしたい!と直感的に思い、すぐに映画化のお話を原作者の横山さんにされたそうです。舞台の「あつい胸さわぎ」は、本当に素晴らしいので、皆さんも是非観てみてください。

 

2.キャスティングはどのようにされたのですか?

 

母親・昭子役の常盤貴子さんに関しては、初めから監督のイメージだったので、お話を受けていただいたときは本当に嬉しかったです。千夏役は、千夏と同じ18歳の女優さんを使いたいというところにこだわってキャスティング致しました。

 

 

3.今作品は家族愛、恋愛、友情、仕事、病気、様々なテーマで描かれていると思いますが、恵水プロデューサーの考える、この作品の一番の見どころはなんですか?

 

若年性乳がん という病気がテーマにも見られがちですが、病気の映画にしたくない、というのは制作陣の中で一番気を付けていた部分でした。千夏が若年性乳がんになるという展開はあくまでひとつのきっかけであって、本題ではないです。思春期真っ只中で、胸を失うかもしれないというざわざわした胸騒ぎと、こじらせた初恋が動き出す胸騒ぎと、その心の繊細な動きが観た方に伝わったら嬉しいなと思いながら作っていました。

 

4.登場人物で一番注目してほしいキャラクターは誰ですか?

 

どのキャラクターも本当に魅力的です。木村さんも透子も、キャスティングがばっちりハマって、キャラがしっかりと確立していました。一人選ぶとしたら、私はター坊がとにかく好きです。彼は他の誰とも違う個性を持つキャラクターです。一見すると、近寄りがたい印象を抱きがちですが、本当は誰よりも心優しく、そして漢気があります。彼をみていると、人と違う個性を持っている人もそうでない人も、みんな等しく輝くことができるのだと感じさせてくれます。

 

5.東京国際映画祭「Nippon Cinema Now」部門に出品が決まった時のお気持ちとレッドカーペットを歩かれた感想を教えてください。

 

もうとにかく嬉しかったですね。海外に行っても通用する映画、国際的に注目される映画にしたいという思いを持ってこの作品に挑んでいたので「Nippon  Cinema Now」部門に選んでいただけてすごく嬉しかったです。この業界に入ってから、東京国際映画祭は私の憧れのひとつでした。その場所に、プロデューサーとして行くことができたのは私の人生にとってかけがえのない宝物です。

 

6.実際に鑑賞させていただいて、同年代の若者から親世代の大人まで幅広い年代に愛される作品だなと感じたのですが、特に見てほしい年齢層はありますか?

 

特に観てほしいなと思うのは、主人公と同じ年代(10代後半)の方たちですね。「あつい胸さわぎ」というタイトルにある通り、胸が熱くなる、胸が騒ぐような描写があるので、上手くいかない恋愛に悩んでいたり、初恋のほろ苦さを思い出したい人にぴったりだと思います。あとは、親子の物語でもあるので親世代の方々にも観ていただきたいです。親子の関係というのは家庭によって本当に違うので、ひとつの親子の形として受け取ってもらえたら嬉しいです。

 

7.出演者の皆さまの印象を教えてください。

 

皆さん本当にエネルギッシュな方達でした。それぞれの役と皆さん真摯に向き合い、キャラクターを愛する姿は、制作陣の士気も高めてくれました。現場でも、出演者の方達の個性が調和しあっていたので、撮影もスムーズに進めることができ、本当にキャストの皆さんには助けられました。

 

 

8.プロデューサーという仕事をされていて一番楽しかったこと、やりがいを感じたことを教えてください。

 

自分がプロデューサーを務めた作品のクレジット(エンドロール)で流れてくる関係者の名前を見て全員の顔が浮かんでくることです。一人一人の名前を見て、その人との思い出や会話が全て蘇ってきます。エンドロールも、その作品の一部であり、そこには沢山の愛情が詰まっているのだなと、プロデューサーという仕事を通して感じるようになりました。それが、この仕事をしていてよかったと感じることです。

 

9.カンヌ国際映画祭に参加された感想を教えてください。

 

本当に素敵な時間でした。カンヌでは1日に3、4本映画を観ていました。まだ誰も観たことのない、最先端でかつトップレベルの映画に2週間毎日触れることができるのは本当に素晴らしかったです。彼らの意識の高さを肌で感じることは、次の映画制作を控えている私にとって、本当に意味のある事でした。世界各国の映画関係者達と交流することができるので、日本人の私には無かった価値観や視点を共有することができました。カンヌにくる人達の人種は本当に様々なので、英語がネイティブでない方達も沢山います。なので、あまり英語が得意でない方でも、ナーバスにならずにコミュニケーションをとることができるのがカンヌの魅力のひとつだと思います。この場所には、映画制作に命をかけている人達が多く集まっているので同じ熱量で映画について語ることができ、とても価値のある時間を過ごすことができました。

 

10.恵水さんの次回作のお話をお聞かせください。

 

私がプロデュースしている「ひみつきちのつくりかた」という長編映画がまもなくリリースされます。この作品の見どころは、ほとんどおじさんしか出てこないというところです。かつて仲の良かった小学校の同級生たちが、ひとりのお葬式をきっかけにまた集まり、当時作れなかった秘密基地を夏休みに作ろうという話から物語が進んでいきます。R.ライナー監督の「スタンド・バイ・ミー」のおじさん版のような作品ですね。(笑) なんでもない話だけど、結構笑って楽しんでいただけると思います。そしてもうひとつ、私が監督している「狐の嫁入り」というリリース前の時代劇があるのですが、この作品は日本で古来より言い伝えられている昔話を私のオリジナルの解釈で作った作品です。撮影には3年という時間をかけました。全国各地を回りその地域の美しいロケーションが作品の中に多く登場するのが見どころのひとつです。そして、現在クランクインしている、私の監督作品は刀鍛冶の男を主人公に描いた作品です。人を信じることができなくなった主人公が、ある出来事をきっかけに、葛藤しながらも前に進んでいく物語です。

今年いっぱいこの映画の撮影をしていますので、映画の現場を体験したり見てみたい方は是非お手伝いにきてください。映画愛がある人ウェルカムです。いつでもお声がけお待ちしております。

 

 

鑑賞した感想とまとめ

 

和歌山市の雑賀崎などを中心に撮影された映像の美しさと、本物の親子にしか見えない常盤さんと吉田さんの自然なお芝居で一気に作品の世界に引き込まれました。母と娘が同時に恋愛をする作品というのはあまり目にする機会がないので、互いの恋愛状況によって変化する家庭の空気感が新しく、とても興味をそそられました。学校の課題に頭を悩まされながらも、初恋の相手・光輝に一人暮らしのための物件探しを手伝ってもらうなど充実した毎日を過ごす千夏と、同じ大学生である私の生活は似たものがあり、自然と千夏を私自身と重ねていたように思います。それ故に、千夏の体に若年性乳がんが見つかった時は、大きな絶望と恐怖を感じました。治療の方針でぶつかり合ってしまった母と千夏ですが、どちらの気持ちも理解できたので大変心苦しい場面でした。登場人物全員が誰かに向けた優しさをもっているのに、簡単には伝わってくれないのがもどかしく、でもそれが一番現実的な部分でもありました。

皆の心の中にある優しさが時間をかけて相手に届いたとき、作品を観た人の心にもあたたかい何かが感じられるはずです。

上手くいかない恋愛に悩んだり、なかなか親と素直に向き合えずにいる若い人たちに是非観ていただきたい、心温まる優しい映画でした。

恵水流生さんのプロフィール

 

恵水流生Instagram

恵水 流生 / Emi Ryusei(@emiryusei) • Instagram写真と動画

恵水流生Twitter
恵水 流生 Emi Ryusei(@emi_ryusei)さん / Twitter

恵水流生プロフィール

恵水流生 | -芸能事務所-映像制作-emirheart inc


恵水流生official

写真家 – 俳優 – デザイナー | EMI RYUSEI OFFICIAL

視聴方法

 

U-NEXTTELASA、クランクイン!

ビデオで動画配信、AmazonプライムTSUTAYAGEOなどでレンタル視聴可
DVD一般発売開始日7月5日

 

 

 

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Tel:03-6712-5946

 

記事:根市涼花

 

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