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Z世代の持つ「結婚」のイメージ

2023.07.19

    

日本が抱える問題の一つとして長年掲げられている少子高齢化の背景には、生涯未婚率の上昇、そして若者の結婚願望の低下が関係していると考えられています。かつては幸せの象徴、人生の目標のような印象を持つ人が多かった「結婚」ですが、今の若者”Z世代”は「結婚」対してどんな印象を持っているのか、実際結婚したいと思うのか、リアルな声を調査しました!

 

「結婚」に対するイメージは?

 

・幸せなイメージもあるけど、縛られるような怖さもある
・とても大変
・幸せ
・好きな人と一緒にいられるのは幸せだと思うけど、それまで育った環境が違うから絶対に理解できない部分があるだろうし、それを我慢できる気持ちと尊敬できるところがないとできないだろうからなかなか大変なイメージ
・周りで幸せになった人が少ないし、義理の家族に振り回されたり、大変な話ばかり聞いてしまうからいいイメージはない

幸せなイメージ以上に、結婚したことにより自由を失う怖さや、両家との関わり、結婚するための手続きなどが面倒くさいというイメージの方が強く持たれているようです。

将来結婚したい?したくない?

 

理由は?

 

結婚したい派

 

・子供が欲しいから
・一人で生きていける気がしないから
・一人で死にたくないから

 

結婚したくない派

 

・離婚が怖いから
・二人だけで出来ればいいが、お互いの家族関係などがややこしいから
・自分の時間も大切にしたいから常に一緒にいなくてもいい
・会いたい時に会って話したり出かけていろんな経験をする。そんな関係がいいから結婚にはこだわらない
・結婚しなくても人生楽しめるから

このような声が集まりました。 アンケート結果はどちらも同じ票数が集まり、結婚したくない若者が増加しているようには感じられませんが、結婚したい理由の中に「幸せになりたいから」という解答がないことに違和感を覚えました。かつては、幸せになるために結婚するといった考え方が多数だったのに比べて、現代の若者の考える「結婚」は、誰かと幸せになるための手段というより個人の人生をよりよくするための手段の一つだと認識されているように感じました。

 

結婚しなくても幸せになれる時代?

 

 

 

2017年に公開された「ゼクシィ」のCMのキャッチコピー
「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです。」

「結婚」を否定しているようにも捉えられるこの言葉を、結婚情報誌である「ゼクシィ」が発信したことに世間からは驚きの声があげられました。同時に、「結婚しなくても幸せになれる時代」への共感や、それでも結婚したいと思える素晴らしさに多くの人が胸を打たれ、世代が変わっても人々の心に残り続ける言葉となりました。
「結婚しなくてもしなくても幸せになれる時代」に多くの共感が集まったことから、「結婚」自体に悪いイメージがあるのではなく、「結婚」以上に人生をよりよくするものがある、「結婚」以外のものに価値を見出す人が増えてきているのではないかと考えられます。

 

まとめ

 

今回はZ世代を対象に「結婚」に対するイメージを集め、若者の結婚願望が低下している理由、時代にあった「幸せ」についてまとめました。
愛の形や生き方に多様性が求められる現代では、あまり「結婚」に重きを置いていない若者が多いことが分かりました。 誰かと人生をともにする幸せを体験できるのが「結婚」ですが、一人でも幸せに生きていけると思える人が増えてきている世の中の動きは、 個人が尊重され生きやすい時代になってきていることを暗示しているのではないでしょうか。少子高齢化問題の解決を目指す上ではマイナスに見られがちな現状ですが、今回の調査を踏まえると、若者の未婚率の増加が悪状況だと一概には言えないのではないかという結論に至りました。世の中が持つ”あたりまえ”に支配されることなく、それぞれの幸せの形を見つけて心から人生を楽しいと思える生き方することが一番大切です。現代の若者にはこの認識が広く浸透していることが分かりました。

 

 

Tel:03-6712-5946

 

記事:根市涼花

 

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