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こと~築地寿司物語~~明日への轍~ ゲネプロレポート ※ネタバレ注意

2023.05.02

            

 

4月27日から30日に築地本願寺ブディストホールで上演された「こと~築地寿司物語~明日への轍~」。今回はアットホームなカンパニーの皆さまのゲネプロでの様子をお届けします。

 

 

挨拶

 

 

築地玉寿司4代目社長中野里陽平

僕は実は今回の舞台を今日初めて見たんです。ほとんど、「原作」もちろん「歴史」に基づいているんですけど、まさか一徳が出てくるとは思っていなかったです。一徳は生きていれば父の叔父にあたります。一徳は中央区役所の壁から落ちて尾てい骨を折って、それを親に言えずにずっと隠していたところに熱が出て、尾てい骨から化膿して残念ながら12歳で亡くなったんですね。これは事実なんですけれども、そのシーンが急に出てきたので、驚きと共に涙を流しながら拝見してさせて頂きました。本当に100年の歴史を2時間の舞台にするというのは大変なことなんだろうなと思いながら、バブルの時はバブルの時で色んなストーリーがありますので、それだけで1舞台できちゃうのかなっていうぐらいのストーリーがあるんですけど、今回は本当にいろんな時代のものがグッと入っていてかなり濃厚だったなと感じました。ありがとうございました。このストーリーは大事にしていきたいと思いますし「築地を愛すること」その価値と愛情を込めてこの舞台をずっと大切にしてきたので応援させて頂きます!

 

 

 

 

 

総監修 園田英樹

玉寿司の物語には2作目と今回の5作目と2回関わっているんですけど、玉寿司の物語がすごく面白いなって思うのは、この100年っていう時代の流れの中で一軒の鮨屋を舞台にして日本の変化、日本が見えてくるみたいなところが非常に面白い素材だなと思っています。なので、この物語を通してまた日本の未来が続いていくというところが見えるような、また物語としてこれから先も続いていってくれると良いなと思って演出させて頂きました。

 

 

 

溝口雄大

寿チームの中倉秀平そして途中でやってくるお客さんの杉本を演じました溝口雄大です。今回初めて参加させて頂いて、しかも現社長をイメージした役をやらせて頂くということで、ゲネプロを見ていらっしゃるということですごく緊張もありつつ、お話をいただいた時からもとになった方がいるということで凄く身の引き締まる思いでしたし、大切に演じていこうと思って今日も舞台に立たせて頂きました。残り、私は4公演。そして、別班の修平・杉本もいまして、だから皆さんにこのコロナ渦が終わりつつあるというか、この時代に届くものがあれば良いなと思って大切に演じさせていただきます!よろしくお願い致します。

 

 

亀吉

小野寺茂役の亀吉です。玉寿司さんの歴史の中の一人として皆様にこの感動できる作品を届けていきたいと思いますので、どうぞ皆様よろしくお願い致します!毎回違う役で皆勤賞をしています。

 

 

 

黒江心温

福山幸子役をやらせて頂きます黒江心温です。私は舞台自体が初めてで、すごく緊張することも沢山あるんですけど、皆さんに支えられてるのももちろんなんですけど、凄くやりやすいというか、この舞台が初めてで良かったなと強く思えるような良い作品なので沢山の方に観に来ていただきたいです!

 

 

 

水瀬紗彩耶

福山佳代役の水瀬紗彩耶です!20歳です!今回初めて台本を読んだ時にも思ったんですけど、昭和の人の強さとか皆で支え合って乗り切っていくとかそういうのを今まで回りに感じることがなかったので、自分がこうやって劇に出るということでより自分自身の中に染みました。私もちょっとネガティブな性格なんですけど、頑張ろうかなとか強くなりたいなって思えるような作品だと思っています!

 

 

 

佐藤茜

栄蔵さんとことさんの息子である中倉一徳役を演じさせていただきます、佐藤茜です。先程、社長も仰られていてように亡くなってしまった長男役ということでお話を頂いた時から、一徳によってことさんと栄蔵さんが一徳以外の子どもたちを育てる際の人格を形成されたのかなという感じではあるかなと思ったので、それこそ築地の皆に愛される息子でありたいなと思って演じさせて頂いております。作品を見た人からはお寿司食べて幸せな気持ちで帰ってもらえたら良いなって思うのと同時に、悲しみや辛さもあったけれどそれを乗り越えて、強く生きているっていう人の強さを見せられたらと思っています。

 

 

 

林剛史

中倉孝二朗役の林剛史です。本日はありがとうございます。ことさんに通ずるものというか、僕自身のお話になってしまうんですけど、9歳の時に死別ではないんですけど、離婚で母親が女1人手で育ててくれたんですけど、本当に今でも誰を1番尊敬してますか?と言われましたら間違いなく母親って本当に思っていますし、そのなんて言うんですかね、ことを通じて母親って本当に強いなって女って女性って本当に強いなっていうのを台本から、そして舞台からすごく感じますし、今回ちょっと母親来られないですけど、母親にこの舞台を見てもらったらすごく喜ぶんじゃないかなって自分に通ずるものが母親にもあるんじゃないかなって思いながら舞台をさせて頂いております。今回は戦争の話が出てきますけど、僕が12歳の時に阪神淡路大震災で家が全壊して仮設住宅に3年近く住んで、家を建て直してみたいなことがあったんですけど、本当にこの戦争とか阪神淡路大震災などの震災や災害だったりは皆さんに本当に忘れてもらいたくないというか、一生ちゃんと皆さんにこう覚えて頂く、若い人たちってそういうことをなかなか知らないのでこういった舞台を通して戦争であったりとか、こういうことがあったんだっていうのを詳しく知って頂いて、だから昔の人たちってハートが強かったんだって今の若い人たちにより見て頂ける作品になればなと思って稽古から取り組んでまいりました。老若男女の皆さんに見て頂けたら嬉しいなと思います!

 

 

 

市川美織

大人になった中倉弥生役の市川美織です!本日はありがとうございます!私は1作目で弥生ちゃんを始めてやらせて頂きまして、10年越しに鳳さんと親子の役で久しぶりにお会いして共演させて頂きまして、2作目は違った役だったので弥生ちゃんとしては5作目なので4作ぶりです。一応ゲスト出演ということで3・4作に出ているので地味に皆勤賞ではあります。そして、舞台の度に毎回美味しい美味しいお寿司を食べられるのが私は毎日楽しみで、露寿司のお寿司を食べられるから私はこの役を受けていたまであります(笑)泣くほど旨いお寿司なのでそれを楽しみにしつつ、弥生ちゃんという役をもう1度久しぶりにできるということでとても楽しみにやってまいりました。毎回、舞台は生ものなので、お寿司と同じように生ものなので!それぞれ司組、寿組で違ったキャストで面白く違ったように仕上がっていると思うのでぜひどちらの組も見て頂ければ嬉しいなと思います!最後まで応援の方よろしくお願い致します。

 

 

 

山本圭壱

栄蔵役の山本圭壱です。明日からいよいよ本番になりますが、8回公演、どちらも見て頂いた方がいろんな味が出ていますので。一回たりとも同じ公演はございません。なぜならば私が色々喋るので、多分色んな所で色んな所が増えてったり、なくなってったり、時間も長尺だったり、ちょっと短かったり、ゲストもゲストで8色、色んな味があるので、同じようには終わらないと思いますし、同じようなお笑いでは終わりませんし、同じような所で同じだけ涙を流すという所ではなくなると思いますので、皆さんその分は覚悟をして観て頂きたいとこのように思っております。では、皆さん頑張ろう―!

 

 

 

鳳恵弥

本作は7年目を迎えまして、5作目。コロナを乗り越えて、そして色んなことを乗り越えまして、多くの方に何回出演して頂いて、本当に皆さん家族のようです。また、5作目を紡ぐことができたのも色んな方にお力を貸していただいて、沢山の人に支えられながら今回、無事に公演を迎えることができました。

お寿司って言うのは、日本の食文化の最高峰の1つでもあると思います。その食の力で今を乗り切るっていうことがこの舞台を通してすごく伝えられるんじゃないかなと思っております。明日も素晴らしい自分を作っている最高の、今糧になっているその日本の食の1つである寿司。そのお寿司を皆さんが色んなことを味わいながら食べて頂ける作品になるのではないかと思いますので、ぜひ色んなことを味わいに来ていただければと思います!よろしくお願い致します。

 

 

 

 

稽古中に大変だったこと

先程、お話したんですけれど、黒江心温ちゃんは17歳の高校生です。そのため、完全に両親の方も祖父母の方も戦争経験者ではない。この価値観の違いを埋めるのが結構大変は大変で、やはり一番大きなのは死生観の違い。これがやはりすごく大きな違いだなと思いまして、そこを理解してもらうとか分かってもらうための情報集めって言うのが大変難航しました。

また、皆さんもまだ継続中というか、もうすぐ終わると良いなと思っているんですけど、コロナっていう問題がありまして。実際稽古場でずっとキャストの人たちはマスクをしたままの稽古なので演出部としていても表情が難しくて。目しか見えないので稽古の間ずっとキャストの方の表情がどんなになっているのかが分からなくて、結局、演出部としているんですけど、顔を見たのが実は最終稽古の時。初めて顔を見て実際の表情を見ながら稽古をすることができたので、あ、これはこういう表情だったのか違う!って言うのがそこで初めて出た感じだったなって言うのもあったので。そこからまた修正とかして。でも、やっとこうやって実際マスクを外してキャストの方の顔を見ながら、お芝居ができるていうことの幸せを本当にこの数日感じています。

 

 

 

ここはこだわっているから絶対に見て欲しい!

上記のこともあって東京大空襲のシーンは見て頂きたいです。一瞬一瞬の表情って言うのをしっかりと自分たちの心の中に落とし込みながらやっておりますので味わっていただけてら良いんじゃないかなと思います。

 

 

 

お問い合わせはこちらから

Tel:03-6712-5946

 

取材:坂本菖・山口万由子

記事:山口万由子

写真:優斗

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