2023.08.30
ドラマ 奥平大兼 学園ドラマ 山時聡真 最高の教師 松岡茉優 椎名林檎 水曜日のカンパネラ 當真あみ 窪塚愛流 芦田愛菜 詩羽
2019年に放送され、若い世代を中心に大きな衝撃と学びを与えたドラマ「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」
このドラマを手掛けたプロデューサーと監督が新たな完全オリジナルドラマを制作すると発表され話題となりました。
それが2023年7月から放送がスタートした日本テレビ系土曜ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」です。
主演の松岡茉優さんを筆頭に、7年ぶりの民法ドラマ出演となる芦田愛菜さん、元子役の加藤清史郎さんら30人が3年Ⅾ組のクラスメイトとして出演しています。
物語の第1章は幕を閉じ、9月2日からは第2章が開幕します。
これまでの放送で、視聴者の記憶により深く印象付いた役やこれからもっと人気が出るであろう出演者。
そしてこのドラマを通して伝えたいことついてまとめました。
《ネタバレを含みますのでご注意ください》
世界はとてもイージーなモノという感覚を持つバンドマン。
@saikyo_ntv #最高の教師 第4話👩🏫 #4_8 ♬ オリジナル楽曲 – 最高の教師
兎に角何を考えているか読み取り辛い謎多き人物。
@saikyo_ntv 第1話〜第4話 TVer・Huluにて配信中!#最高の教師 #3年D組 ♬ オリジナル楽曲 – 最高の教師
ノリが良く、問題児集団内で弄られ役として空気を形成する人物。
@saikyo_ntv #最高の教師 #2_6 ♬ オリジナル楽曲 – 最高の教師
第2話では、母親の借金を返済するため毎日アルバイトに追われる少年としてメイン回が放送されました。渡したアルバイト代も母親の娯楽に消え、自身の高校卒業も危うくなった時に瓜生は初めて母親に対して隠していた思いを吐き出します。駆け付けたクラスメートの向坂俊二(浅野竣哉)とともに母親を説得し「ちゃんと1年学校通って、卒業してきなさい」と、学校に通う許可を得ました。一件落着かと思われたときに瓜生が涙を流しながら「なんで母ちゃんが許す側なんだよ」と言葉を吐きます。学業とアルバイトを両立する難しさや、自身の将来の不安、今まで抱えてきた色々な思いを母親に向かってぶつけたこのシーンは、若者だけではなく親世代の大人にも深く刺さりました。
高い演技力が求められるにも関わらず、視聴者の想像を超えてきた山時さんのお芝居に注目が集まっています。
中学から楽曲制作を開始。高校生にして音楽活動をしている。
@saikyo_ntv #最高の教師 第5話👩🏫 #5_7 ♬ オリジナル楽曲 – 最高の教師
高校生活最後の文化祭がテーマとなった第5話では、「他とは違う」「普通じゃない」と今まで疎外されてきた瑞奈いうキャラクターがメインになりました。九条の指示で文化祭ステージの責任者を任された瑞奈が、ある事件に巻き込まれながらも、「普通とはなにか」「自分らしさとはなにか」を訴えかけました。これまで放送された中でこの回が一番印象に残っている方も多いのではないでしょうか。瑞奈がステージで披露した椎名林檎の「17」は水曜日のカンパネラのボーカルとしての圧倒的な歌唱力と、役者・詩羽としての演技力が最高の相性を見せ、伝説回となりました。
役者としてお芝居をする詩羽さんを見るのはこのドラマが初めてという方も多いと思われますが、己を解き放った演技力の高さにテレビの前の視聴者は驚きが隠しきれませんでした。2023年7月に公開された映画「アイスクリームフィーバー」でも圧倒的な存在感を見せつけています。これから役者としての活躍が非常に期待できる逸材です。
阿久津(藤﨑ゆみあ)と共に成績トップを争う優等生。
@saikyo_ntv #最高の教師 第6話👩🏫 #6_6 ♬ オリジナル楽曲 – 最高の教師
第1章のラスト、第6話でメインを務めた東風谷葵。東風谷は5話の終盤で鵜久森のことが好きだと不意に打ち明け、自分の問題に鵜久森を巻き込んでしまった罪悪感から学校に来ることが出来なくなってしまいます。そんな東風谷のもとに訪れた九条によって引き出された「続きの言葉が知りたい」という本音を胸に、鵜久森と再び向き合う覚悟を決めました。人生1周目でも同じく好意を打ち明けてくれた東風谷に対して答えを返せなかったことを後悔していた鵜久森は、あの時心から嬉しく思ったこと、東風谷に「ありがとう」と伝えることが自分に2周目の人生が与えられた理由だと思う、と涙ながらに語りました。この言葉を聞いた東風谷の目からは大粒の涙がこぼれ落ち、SNSでは「涙が美しすぎる」「高校生とはいえ幼さの残る東風谷さんの涙を溜めた表情に泣かされた」と大きな反響がありました。
透明感のあるルックスと、抜群の演技力でこれからの活躍がとても楽しみな女優さんです。
今作は2019年に放送された「3年A組 ―今から皆さんは、人質です―」と同様、高校教師と生徒がぶつかり合いながら命の尊さや、人生とはなにかを伝えていくヒューマン学園ドラマです。卒業式の日に担任生徒に殺された九条が2周目の人生を始めるところからスタートしたこのドラマにはサスペンス要素も含まれますが、タイムスリップした事実を忘れてしまうほど毎話のストーリーが深く、現代の若者に響く内容となっています。多様性が求められる今の社会とは反対に、実際の学校生活で「普通」とは違う容姿、行動をしていたら距離をおかれるのが現実です。ドラマの題材にされやすいようないじめだけに焦点を当てるのではなく、いじめにまで発展しなくてもクラスの中で生きづらさを感じている生徒の悩みひとつひとつに真正面から向き合うことで、救われる視聴者が多くいると思います。このドラマは本人さえも気づいていない、心にある小さな傷にそっと手を重ねてくれるようなあたたかい作品であると筆者は認識しております。
そして、もうすぐ訪れる9月1日は自ら命を絶つ子供が1番多い日であると言われています。
1日のほとんどを学校で過ごす学生にとって、学校という場所に生きずらさを感じた時には人生全てに絶望してしまうことがあると思います。でも学校に通うことが全てではありません。
筆者は現在大学生ですが、中学時代に学校での居場所を失い、1周目の鵜久森と同じ選択肢が浮かんだことがありました。周りに陰口をたたかれながら、誰1人味方のいない学校で過ごす時間はまさに地獄でした。自分のことを嫌っていると分かっていながら、孤立するのが怖くて必死に周りの顔色をうかがう毎日でした。その日々から抜け出せたのは、私自身が「自分の人生において悪い影響を与える人間に縋りつく必要はない」と判断し、完全に1人になる覚悟が出来たからです。
恐ろしい話ですが、”いじめ”はいわば流行、ブームのようなものです。1度火が付けば、あっという間に広がります。そして、時間が経てば何事もなかったかのように去っていくのです。本当はその食べ物やファッションが好みではなくても、流行しているからという理由で興味を示す人が多くいますよね。それと同じで、本当はその人のことを嫌っていなくても、周りの悪口や根拠のない噂を耳にしている内に脳がその人を嫌いだと錯覚してしまうことがあります。1人になったからといって、この世界の全ての人間が自分を嫌っているわけではないのです。
実際に私が誰にも縋らず完璧に孤立したことで、”流行”は薄れていきました。本当は嫌いじゃなかったけど周りに影響されてしまったと謝罪しにきてくれた子を筆頭に、私の日常は徐々に光を取り戻し、今では中学生時代が人生で1番楽しかったと言えるくらい輝かしい記憶になっています。1度傷ついた心は元には戻りませんが、思い返したときに楽しかった思い出が溢れすぎて、あの経験があったから今の自分がいると前向きに捉えることができたのです。「生きていればいいことがある。」なんて綺麗事だと思っていましたが、ちゃんといいことがありました。生きていてよかったと思う瞬間や出会いがいくつもあり、これからの未来に沢山の希望をもって生きています。
だから噓だと思って1度この言葉を信じてみてください。
この記事を読んでくださっている方の中に、もしも当時の筆者と同じ悩みを抱える人がいるならばどうか1度このドラマを観てみてください。自分の人生に絶望しか感じなかったあの時、このドラマを観ていたならばきっともっと早く希望の光を見つけられたと思います。かつては、「先生に言いつけてしまえばいいのに」「親に話して学校を休んでしまえばいいのに」と考えていた筆者でしたが、自身が同じ立場になった時には、誰にも話すことができず、1人で解決方法を必死に探すことしかできないのが現実でした。誰にも話すことができず、1人で抱えている中でこのドラマに救われる人は必ずいます。
若者のドラマ離れが加速している現代ですが、ドラマや映画には自分の人生をより豊かにしてくれるものが多くあります。 あの作品を観て自分の人生が変わったという人が沢山います。このドラマもそんな作品の1つになるでしょう。もうすぐ夏休みが終わり、学校生活が始まることに憂鬱さを感じている方も多いと思います。そんな方々の希望になるような記事になっていれば幸いです。 たった1度しかない人生は友達のものでも、親のものでもなく、自分自身のものです。長い人生を振り返った時に、ちゃんと自分を大事に出来たと思える生き方をしたいですね。ドラマ「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」の次回放送は9月2日です。一緒にこの放送日を迎えましょう!長くなってしまいましたが、最後までご覧いただきありがとうございました。