巡り巡るティーン世代のトレンド。
その循環の速さについていけるのは、当事者のティーンだけと言っても過言ではないくらい、流行の変化するスピードはただならぬものです。
でも、全てのトレンドには、今のティーンならではの価値観や考え方が秘められていて、共通法則があるもの。
今回はそんな数々のトレンドから見える、ティーンの今の価値観についてフォーカス。
思春期録では、実際にティーンの様々なトレンドを取り扱って情報発信をしておりますが、今回は2022年8月に行われた『TGC teen 2022 Osaka』の思春期録スペシャルステージの様子からトレンドをピックアップします。
8月開催のTGC teenの思春期録ステージ、モデルたちは「トレンドの体育祭ファッション」をテーマにしたランウェイコーディネートで出演しました。
そのコーディネートをもとにトレンドの解説を交えつつ、それらが流行った背景から見えるティーンの価値観を覗いてみましょう。
平成らしい懐かしさを思わせるY2Kファッションがティーンの中で流行していることは、知っている方も多いでしょう。
中でも、2000年代大ブームを起こした「ギャルファッション」を彷彿とさせるルーズソックスは、制服との相性も抜群です。
しかし、普段の通学用に使用するというよりかは、休日の私服や学校行事、放課後どこかへ遊びに行くときなど、「非日常」を満喫したい時に使われるケースが多く、これが2000年代との大きな違いです。
「特別な時であれば楽しめる」「友達と一緒に、であれば抵抗はない」という、2000年代の若者よりもやや控えめな考え方が窺えます。
今のティーンの中で、学校行事に向けて友達とお揃いのアイテム作りを楽しむことが多くなっています。
中でも、自分の名前を書いたお揃いのデザインのボードやグラス、メガホンを持つ方が増えている状況です。
自分の名前の入ったお揃いのアイテムを持ち、学校行事を楽しむ様子から「このグループの一員である」という帰属意識の強さが垣間見えます。
また、名前入りのアイテムだけでなく、シールやフリルなどで華やかにあしらった、目を引く派手な手作りアイテムを作る方も急増。
普段使う持ち物には施せないようなカラフルなデコレーションのものばかりです。
学校行事だからこそ目立ちたい、という特別な日への思い入れが、「自分の個性を全面的に出したい」という考え方に紐付いていることが窺えます。
ティーンのトレンドの温床でもある学校での日常。
その中でも学校行事は、そのトレンドがぎゅっと詰め込まれた場面。
思春期録では今後もTGC teenだけでなく、様々な場面、発信する情報においてトレンドを取り入れて、ティーンを深掘りしてまいります!
記事:大北 友紀乃(思春期録編集長)