皆さんは新型コロナウイルスによるマスク生活が始まってから、リップをつける頻度は変わりましたか?私自身、コロナ渦になってからはマスクで色が落ちてしまったり、「どうせ見えないから」とリップをつける頻度は減ったような気がします。
実際、ハーバー研究所が発表した、コロナ流行前と流行後を比較した「コロナ禍のメイクに関する調査」では、リップメイクはコロナ流行後、コロナ流行前と比べ、半数以下という結果でした。
このような調査結果を見ると、口紅がダントツで1位であること、一方で、コロナ渦においてリップが売れるというのは非常に難しいことが分かります。
しかしそんな厳しい状況下でも、品薄になるほど爆売れするリップが2021年5月に登場しました。
コロナ禍の現在でも爆売れし、大注目されているリップ、KATE「リップモンスター」は、2021年5月1日に発売され、発売から2022年9月3o日まで、累計出荷数500万本を突破。
今回は、「なぜ数あるリップの中でリップモンスターが売れたのか?」
「なぜコロナ渦でリップモンスターは売れたのか?」
様々な調査を元に、考察してみました。
マスク生活でも活躍できるリップ
ハーバー研究所が発表した、コロナ流行前と流行後を比較した「コロナ禍のメイクに関する調査」によると、「マスク着用時のメイクのお悩み」として1番にあがったのが、「マスクにメイクが付着する」でした。
このように、マスク生活が始まってから、「メイクがキープできる商品の需要」は高まっています。
例えば、コーセーの「メイクキープミスト」は強いキープ力から、コロナ渦でさらに人気を獲得し、2020年7月総出荷本数200万本という売上を出しました。
この流れに沿って、「メイクがキープできる商品の需要」に適応したリップが「リップモンスター」だったのです。
リップモンスターの一番の特徴は、「落ちにくい」こと。マスク生活をしていても、付け立て色がそのまま長時間継続します。さらに、従来の色が落ちにくい「ティントリップ」とは違い、高保湿してくれるため、唇が荒れにくいという嬉しい特徴もあります。
従来の「ティントリップ」とは違ったこれらの特徴により、コロナ渦で厳しい状況下でも売上の向上に繋がったのだと考えられます。
インフルエンサーをはじめとしたSNS口コミの多さ
リップを買うとき、皆さんはどのように情報を入手し、どんな時に購買意欲が掻き立てられますか?
Tes Tee Lab.が発表した【10〜30代女性対象】リップに関する調査を見てみると、10~20代のZ世代はSNSで情報を入手し、購買意欲が促されることが分かります。
たしかにZ世代に該当する私自身も、SNSの投稿や口コミサイトを見て購入を決めることがほとんどです。
多くの美容系YouTuberが、リップモンスターをレビューした動画を出しています。
実際にどのくらい色が保たれるのか検証もしてくれる点が、視聴者の購買意欲を促します。
(私もこの動画をリップモンスターを購入することを決めました!)
またYouTubeに限らず、美容系口コミサイト、Instagram、TikTokなどでも多くの人から口コミ投稿・拡散されたことが、爆売れの要因の1つだと考えます。
商品欠品・品薄情報の拡散
商品が売れすぎて買えない・・・!とSNSで話題になっていると、「そんなに良い商品なのか!」と購買意欲が掻き立てられることはありませんか?
リップモンスターは発売当初から大人気商品となったため、2021年冬にはカネボウが商品品薄を発表しました。さらに、今でもなかなか手に入らないとSNS上で度々欠品報告が話題に。
これにより、リップモンスターは「買えないほどの人気商品」というイメージが付き、購買意欲が掻き立てられ「見つけたら即購入!」という流れが生まれ、爆売れに繋がったのだと考えます。
コロナ渦により売り上げを大きく落としたリップ市場ですが、そんな厳しい中でもリップモンスターが爆売れしたワケは、商品がマスク生活の需要にマッチしたこと、さらにSNSが盛り上がったことによって購入を決める人が増えたというのが大きな理由だと考察しました。
リップモンスターの考察を通して分かるように、現代においてSNS投稿の影響は商品の売上と大きく結びついており、重要なのです。
記事:岡田花梨(YOUTH Clip)