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「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」特攻隊員石丸役の伊藤健太郎に単独インタビュー!

2023.12.07

              

12月8日公開予定の「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」で特攻隊員を演じている超実力派俳優の伊藤健太郎さんに映画の魅力や撮影エピソードをお聞きしました。

 

今では当たり前のことが当たり前でない時代を“石丸”として生きて何を感 じましたか?

 

自分が今生きているこの日本で本当にこんなことあったのかということがすごく多かったです。一部フィクションもあるけれど、個人的に戦時中の部分などはノン・フィクションだと思いながら演じさせていただきました。当時そこに生きていた方々はこういうことを抱えていたんだろうなということを“石丸”を通してすごく感じたので、今普通に生活できていることがすごくありがたいことなんだなと改めて認識しました。また、石丸のような方々がいて下さったおかげで今が成り立っているんだなというのはすごく感じました。

 

 

 

Z世代にとっては身近ではない“戦争”という題材と向き合うにあたって行ったことはありますか?

 

なるべく当時の方たちに感覚として近づきたいなという想いがあったので、靖国神社の遊就館に行って、特攻に行かれた方の手紙や遺された家族が書いたものなどを見ました。また祖母の家に行くと特攻に行かれた方の写真が飾ってあり、小さい頃から話も聞いていたため、今回こうやって特攻隊員の役をやらせて頂けてご縁を感じましたし、すごくやりがいがあったというか勝手に色々なことを背負ってやっていました。

 

 

 

戦争や特攻への意識はキャストの皆さんとどのようにすり合わせましたか?

 

キャスト全員にこういう資料を見て下さいという伝達があったので、お互いそこまで大きなずれはなかったです。ただ、現場ではすごく話し合いをしました。こうだったらしいよ、ああだったらしいよという自分が知ってる情報を共有し、知らない部分を教えて頂き、これだけ当時は大変だったんだよねという話をかなりしていましたね。

 

 

 

その話し合いの中で生まれたシーンだったりアドリブなどはありますか?

 

明確にこれというものはないですが、話し合えたからこそ全員が一言ひとことにすごく気持ちを乗せていたと思います。当時の特攻隊員の方々は、ここまでしか生きられないと決まっていたため、本当にどうしようもない話だったとしても言葉に無意識に想いというか気持ちを乗せていたと思うので、演じたそれぞれがどのセリフも大事にしていたと思います。

 

 

 

Z世代にはここを見て欲しい、Z世代以外の方にはここを見て欲しいという注目ポイントがあれば教えて下さい。

 

Z世代以外の方、特に実際に戦争を体験した方々が見た時に改めて今、平和で生活できていることのありがたみを感じられる部分があると思います。そして、Z世代や若い世代。それこそ今から生まれてくる子どもたちや中学生・小学生たちが戦争を全てを理解できるかどうかは分からないけれど、大人になった時にふとこの映画のことを思い出して、あの時代ってこうだったんだよなというのを考えるきっかけになる作品だと思います。ほんの少し、本当にワンシーンだけでも良いので、頭のどこかに残ってくれたら良いなと願っています。

 

 

 

キャストの皆様と大変仲が良さそうでしたが、どのように距離を縮めましたか?

 

作品に入る前にかなりハードな所作指導(歩き方だったり敬礼の所作などを習う。)があったので、その時に距離が近くなったと思います。加えて、個人的に思うのは皆坊主にしたことで、やったねぇみたいな感じで話しかけやすかったので仲良くなるのは早かったと思います。日に日に坊主が増えていったので面白かったですし、だんだんスタッフさんも坊主にしてくる方がいて(笑)。現場に坊主が増えるっていうのは面白かったです。

 

 

 

所作指導というのは何日も続いたんですか?

 

そこまで軍事的なシーンが多かったわけではないので回数としては数回でした。ただ、実際に軍人の方々がやられている訓練とほとんど同じ空気感で、教えに来て頂いた先生も自衛隊の教官の方だったのでかなり体育会系で行っていました。

 

 

 

撮影中に面白かったエピソードがあれば教えてください。

 

自分の初坊主の頭を見た時(笑)。お風呂に入ってバスタオルで頭をふくと髪の毛がバスタオルにひっかかって、何回か首を持っていかれそうになりました(笑)。

 

 

 

戦争中の作品となると現場の雰囲気が少し暗くなってしまいがちだと思うのですが、現場はどのような雰囲気でしたか?

 

雰囲気が重いと皆アップアップになってしまうのでなるべく明るい現場づくりというのは皆が心がけていました。結構ハードなシーンが多いのですが、待ち時間はUNOをしたり、男子トークをしていましたね(笑)。撮影が始まったらすぐに切り替えられる現場でした。

 

 

 

最後にZ世代と呼ばれる方々に対して伊藤様が映画を通して伝えたいことがあれば教えて下さい。

 

僕自身も気をつけているところではありますが、色んなことに対しての感謝を忘れないで欲しいです。ご飯を残さずに食べるなど小さなことの積み重ねを1人ひとりが意識すれば少し平和に近づくかもしれないと思っています。当時のことを全部理解することは演じた僕らでさえ難しいことだったので、これからこの映画を見る方にも全部を理解して欲しいとは言いませんが、どこか心の片隅にでもこういう時代があったというのは知っておくべきだなと思います。学校の授業でも習ったりはしているけれど、やっぱり記憶に残っていることが少ないと思いますし、全部が全部深いところまで理解しようとしてなかった部分もあると思います。“映画”というコンテンツだと若い世代も受け入れやすいのかなと思うでぜひ見て頂きたいです。映画見てね!!!!!!

 

 

 

12月8日(金)公開

「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」

STORY
目が覚めると、そこは1945年の日本。初めて愛した人は、特攻隊員でしたー。 親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの高校生の百合(福原遥)。ある日、進路をめぐって母親の幸恵(中嶋朋子)と喧嘩をして家出をし、近所の防空壕跡に逃げ込むが、朝目が覚めるとそこは1945年の6月…戦時中の日本だった。 偶然通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定食堂に連れていかれる百合。そこで女将のツル(松坂慶子)や勤労学生の千代(出口夏希)、彰と同じ隊の石丸(伊藤健太郎)、板倉(嶋﨑斗亜)、寺岡(上川周作)、加藤(小野塚勇人)たちと出会い、日々を過ごす中で、彰に何度も助けられ、その誠実さや優しさにどんどん惹かれていく百合。だが彰は特攻隊員で、程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だったー。

 

■予告編:https://youtu.be/op-4vT2s6Ok

 

主演:福原遥、水上恒司
出演:伊藤健太郎、嶋﨑斗亜、上川周作、小野塚勇人、出口夏希
坪倉由幸、津田寛治、天寿光希、中嶋朋子/松坂慶子
主 題 歌:福山雅治「想望」(アミューズ/Polydor Records)
原作:汐見夏衛『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(スターツ出版文庫)
監督:成田洋一
脚本:山浦雅大、成田洋一
製作:映画「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会
配給:松竹
公式 HP:https://movies.shochiku.co.jp/ano-hana-movie/
公式 twitter:https://twitter.com/ano_hana_movie
公式 Instagram:https://www.instagram.com/ano_hana_movie/
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@ano_hana_movie
(C)2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会 

 

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取材・記事:山口万由子

写真:富安優斗

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