今、多くの企業がマーケティングの対象として注目しているZ世代。
一般的な意味合いとしては12歳から27歳まで(2022年時点)まで多くの世代を指す、広義な言葉となっています。
しかし、例えばZ世代の中でも10代前半の中学生と20代後半の社会人では、好きなものや価値観において大きく異なる部分もあるでしょう。
今回、Z世代を深く知る上で必要な10代と20代の違いを、それぞれ〝10代Z〟〝20代Z〟と称して、紐解いていきます。
①他人モテよりも自分モテを優先
→他者の目線より、自分自身の中で肯定できるかどうかをものさしに選択をする。自分の気持ちに忠実で、周りと比較をせずに、自分が良いと思った物に対してカロリーを使うため、その強さが影響力の大きさに紐づいている。
②好きなものが細分化されており、画一性がない
→画一された一方通行のマスメディアではなく、セグメントされたSNSのおすすめ欄での情報を主に閲覧するため、各々が自身の好きな情報・見たい情報にだけ目を向ける。いかに自分自身に刺さる情報を得られるかどうかを重要視。
③セルフブランディング力・承認欲求が高い
→SNSで自分自身も発信ができる環境が整っているため、セルフブランディング力が問われる世代。
周りとの比較をあまり重要視しない一方で、自分を自分で認めるという意味で承認欲求も高く、「自分の好きな自分」を発信することを楽しむ世代。
④日常からSNSを当たり前のように使い分ける「ソーシャルネイティブ」
→スマホや、その中で利用するSNSが他の世代よりも身近なものとなっているため、昨今多く利用されるTikTokやInstagram、TwitterなどのSNSの特性を掴んでおり、当たり前のように使い分ける。
そのため、トレンドのキャッチや、各プラットフォームに合わせた情報収集及び情報発信を日常的に行なっている。
・価値観が消費行動が異なっているため
10代Zと20代Zの考え方の違いが影響し、カスタマージャーニーにおいても大きな違いが生じています。
→10代Zの価値観・消費行動
・TikTokのユーザーが多い。
・「なんか見たことがある!」「流行ってるらしい」と認知した後すぐに購入などの行動につながる、衝動的な一面が見受けられる。
・流行っている=私も持っていなければいけない、という10代トレンドに対する強い帰属意識・仲間意識がはたらく。
・購入・購読などの行動に移すにあたり、場合によっては両親の説得も必要となる。
→20代Zの価値観・消費行動
・さまざまな手法・情報源を知っており、10代よりも偏りがない。
・認知した後、自分に適しているかどうか検討をするマーケティングファネルにおけるオーソドックスな順序を丁寧に進めていく。
・流行っているかどうか、よりも自分にとって良いものなのか、共感できるかどうかを重要視する。
カスタマージャーニーの傾向を踏まえ、10代Zと20代Zの特性をポイントでまとめると上記のようになります。
Z世代の変化も、Z世代の生活の中心となっているSNSの変化も、スピード感があり目が離せないもの。
トレンドだけでなく、ユーザーの価値観や消費行動にも目を向けてアップデートをしていくことで、より質が良く効果の見込めるZ世代マーケティングを叶えることができるのです。
記事:大北 友紀乃(思春期録編集長)