みなさん、MBTIというものをご存じですか? そして、ご自分のMBTIを把握していますか?
韓国のアイドルが自身のMBTIを公表したことをきっかけに韓国での認知度が急上昇したといわれ、2021年頃には若者を中心に日本でも流行した16タイプ別の性格診断です。
かつては心理テストのように、当たる自己分析を個人で楽しんだり、友達同士の会話のネタのひとつになるものという印象が強かったMBTI。
日本で流行し始めてから2年ほど経った現在、世の中のMBTIに対する認識はどのように変化しているのでしょうか。これからの社会でMBTIを自他ともに把握する重要性についても詳しくまとめておりますのでぜひ一読ください。
MBTI診断とは、「Myers-Briggs Type Indicator」の頭文字を取った言葉で、日本語に訳すと「マイヤーズ=ブリッグス・タイプ指標」となります。この診断方法は世界中で50年以上にわたって使われており、多くの人の性格診断に役立っています。
具体的には「16Personalities性格診断テスト」と呼ばれ、93の質問に答えることで興味の方向性や、外界への接し方などから「16種類の性格」に分類されます。
〈例〉INFJ→内向型+直感型+感情型+判断型
ESTP→外向型+感覚型+思考型+知覚型
MBTI全16タイプ
INTJ【建築家】
INTP【論理学者】
ENTJ【指揮官】
ENTP【討論者】
INFJ【提唱者】
INFP【仲介者】
ENFJ【主人公】
ENFP【運動家】
ISTJ【管理者】
ISFJ【擁護者】
ESTJ【幹部】
ESFJ【領事】
ISTP【巨匠】
ISFP【冒険家】
ESTP【起業家】
ESFP【エンターテイナー】
韓国の若者の間では自己紹介の際に必ずと言っていいほどMBTIを聞かれ、自分のMBTIを把握していない若者はほとんどいないと言われています。
『「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」 通称「日プ」に若者が夢中になるわけ』の記事で以前取り上げた、若者の間で人気沸騰中の「PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS」では練習生のプロフィール全てに自身のMBTIが記載されていました。番組の一部では、練習生のMBTI別の性格と行動を考察した映像が放送されています。
練習生の日常を映すカメラでは、それぞれのMBTIが目で見てわかるほどしっかりと違いが表れていました。
日本でも、就職活動や受験の面接を受ける際に自身のMBTIを発表してから自己PRに繋げる若者が増えてきています。
近い将来、血液型を公表するのと同じような感覚で、MBTIを公表することがあたりまえになるかもしれません。
MBTI別で解答が分かれると言われている質問
「恋人から体調を崩したと連絡がきた時どう返信をしますか?」
T(思考型)の解答は「薬は飲んだの?」「病院は?」
→根本的な解決を図る解答
F(感情型)の解答は「大丈夫?」「辛いね」
→相手の状況、感情に寄り添った解答
T(思考型)とF(感情型)どちらも相手を想う心は同じでありながらかける言葉には大きな違いが見られることが分かります。この違いによって、F(感情型)が体調を崩したときにT(思考型)のような言葉をかけられた場合「冷たい」「心配してほしかった」と感じることがあります。反対にT(思考型)がF(感情型)のような言葉をかけられた場合「心配はうれしいけど解決にはなってない」「状況を変える行動をしてくれた方が有難い」と感じることもあります。これらのすれ違いは恋人同士に限らず友達同士においても起きることであり、喧嘩の原因になりかねません。
こんな人間関係のトラブルを防いでくれるのが「自他ともにMBTIを把握」することです。
まず自分のMBTIを把握しておくことには、感情の整理が楽になり、自分との付き合い方が上手くなるというメリットがあります。
例えば、INFJ【提唱者】の人が「なぜ自分はこんなに傷ついてばかりなのか。」と悩んだときにMBTIを把握していると、「自分はF(感情型)だから傷つきやすいけどその分人の痛みにも気付いて寄り添えるんだ。」と自分の感情に整理をつけることができます。
「自分のJ(思考型)の部分は柔軟性に欠ける部分があるから第三者の意見を積極的に取り入れよう」というように、自己分析ができることで問題解決にも繋がります。
次に他者のMBTIを把握しておくことは、互いに良い関係性を築くことができたり、物事を効率的に進めることができるといったメリットがあります。
例えば、I(内向型)の人がグループのリーダーを任されたときにメンバーを全てI(内向的)で固めてしまった場合話し合いが停滞したり、他のグループとの付き合いが難しくなってしまうことがあります。そんなときにMBTIを把握していると「彼はE(外向型)だからグループを明るくしてくれるかもしれない!」「積極的に発言できるE(外向型)の人を入れよう!」とバランスのよいグループを作成することができます。
人間関係でトラブルが生じた際にも、「あの人はT(思考型)だから冷たく感じるけど、ちゃんと考えてくれている」「彼女はJ(判断型)で計画性のある人だから完璧にできなくて悔しかったんじゃないかな」と相手の気持ちに寄り添うことができます。
若者を中心に流行しているMBTIには、良好な人間関係を築くための大きなヒントが隠されていて、若者に限らず大人の社会にも取り入れられるべきものだということが分かりました。自身についてや他者との関わり方で悩みを抱えている人は、MBTI診断をして自己分析ができたらなにか解決の糸口が見つけられるかもしれません。