2022.12.27
Z世代のトレンドは、移り変わりの速さが大きな特色。
ネット上に溢れる多くの上昇を当たり前のように取捨選択している彼らにとってトレンドとは命の短い生モノとなっております。
そのため、毎週更新されていくトレンドをキャッチして、コンテンツに落とし込むハードルは企業にとって高いものとなっており、トレンドリサーチにもかなりのカロリーを要するようになりました。
YOUTH Clipでは、「SNS最新トレンド」を毎週レポート報告いたします。
2022年12月20日~27日のトレンドを、若者の傾向や流行った背景と共にご紹介。
ドラマ「silent」
木曜ドラマ「silent」が12月22日に最終回を迎えました。
ドラマ「silent」は、主人公・青羽紬(川口春奈)が、高校卒業後だんだん耳が聞こえなくなってしまった佐倉想(目黒蓮)と8年ぶりに再会するところから始まります。
10月から「2022年秋クールドラマ」として放送がはじまったドラマ「silent」は、何度もTwitterで世界トレンド1位になるほどの人気を終始獲得しました。
さらに12月8日時点では、見逃し配信数の累計が4600万回再生を超え歴代最高記録を更新し、大きな話題になりました。
なぜドラマ「silent」は、ここまでバズったのでしょうか?
放送前から「silent」は川口春奈さんや目黒蓮さん(snow man)など、豪華キャストが出演、主題歌をofficial 髭男dismが担当するということで、期待度の高いドラマでした。注目のドラマだった「silent」がなぜ期待を超えるほどのヒット作となったのか、流行った背景について、データなどを見ながら考察していきたいと思います!
①「SNSでの考察祭り」と今主流の「動画配信サービス」に合ったドラマだった
今や「Tver」をはじめとしたネット配信サービスで、ドラマやバライティ―番組を視聴することが主流に。無料動画配信サービス「Tver」は、2022年7月に5000万ダウンロードを達成しました。さらに、「Z世代である15歳‐19歳の女性85.4%、男性68.2%がTverを認知している」という結果も。(株式会社マクロミル調べ)
私も、「友人でTverをダウンロードしていない人はいないんじゃないか」というほど、みんなが使っている感覚があります。
そして、「silent」は特徴として伏線回収が多いドラマです。「これは伏線回収なんじゃないか?」と匂わせるシーンが「silent」には多く、SNSでは、考察が飛び交う現象が多く見られました。ドラマ考察により、視聴者は「Tver」で何度も見返し、確認したのではないでしょうか。
この様に、ドラマ視聴の主流となった「Tver」と、ドラマ「silent」の考察祭りがうまくマッチし、このサイクルがドラマ「silent」の人気をより加速させたのだと考えられます。
②聖地巡礼
「silent」の舞台は、主に小田急線沿いにある世田谷代田駅です。
世田谷代田駅は元々あまり知られていない駅でしたが、今回のドラマで駅名が大きく出されたり、何度も同じ場所が映し出されたことにより、世田谷代田駅には多くの「silentファン」が集まるように。Z世代を中心としたSNSユーザーが発信し、聖地巡りブームは加速しました。実際に、11月の世田谷代田駅乗降人員数は、ドラマが始まる前の9月と比較して22.7%も増えているようです。
現在、世田谷代田駅では駅の改札口やコンコースでドラマの劇中音楽や主題歌を放送しているそうで、ファンにはたまらない演出がされています。
ドラマ人気を沸騰させた上、聖地巡礼するファンが増えて今まで知られていなかった街が活性化されるのは素晴らしいことですね。
③川口春奈さんの衣装
ドラマ内での「川口春奈さんの衣装」は、ドラマ人気を加速させた一因であると言えるほど話題になりました。「芸能人が着用した衣装が見つかるコミュニティサイト(コレカウ)」の「タレント別衣装人気ランキング」結果では、川口春奈さんの衣装は1位にランクイン。圧倒的なドラマ視聴数で話題になったことに加え、「真似したくなるファッション」という点で視聴者から好印象だったのではないでしょうか。
記事:岡田花梨(YOUTH Clip編集部)