2022.12.15
Z世代のトレンドは、移り変わりの速さが大きな特色。
ネット上に溢れる多くの情報を当たり前のように取捨選択している「SNSネイティブ」の彼らにとって、トレンドとは命の短い生モノとなっております。
そのため、毎週更新されていくトレンドをキャッチして、コンテンツに落とし込むハードルは企業にとって高いものとなっており、トレンドリサーチにもかなりのカロリーを要するようになりました。
Youth Clipでは、「SNS最新トレンド」を毎週レポート報告いたします。
2022年12月6日~13日のトレンドを、若者の傾向や流行った背景と共にご紹介。
『すき家チャレンジ』
現在、TikTokを中心にZ世代の中で「すき家チャレンジ」という動画が大流行しているのを知っていますか?
そもそも「すき家チャレンジはどのようなチャレンジなのか」と思う方も多いかもしれませんが、以下の動画のような「配膳トレーニング」のチャレンジです。
@herbal_i 昔吉野家でバイトしてました #すき家 #すき家チャレンジ #すき家トレーニング ♬ sonido original – Anthony Paredes
TikTokで#すき家チャレンジと検索すると、総視聴回数は1600万回も再生されており、いま最もバズっている動画の1つと言えます。
ではなぜすき家チャレンジがZ世代の中でバズっているのでしょうか。
バズった背景についてみていきましょう!
そもそもこの「すき家チャレンジ」は100万人以上のフォロワーを誇る滝川ガレソさんがTwitterに投稿した1つの動画がきっかけでした。
11月28日の深夜に、すき家札幌西岡店の前で従業員が配膳トレーニングをする動画です。
すき家によると、すき家では年に1回接客コンテストを行っているらしく、その自主トレーニング中だったとのことですが、
北海道の深夜の寒い中でトレーニングをするのはどうなのか、とTwitterでは物議をかもしました。
【悲報】すき家従業員さん、深夜気温4℃の店外にて大声を出しながら半袖で配膳トレーニングをさせられる
— 滝沢ガレソ⭐ (@takigare3) November 28, 2022
※撮影現場:札幌西岡店(深夜0時10分頃、気温4℃)
※撮影:@yama_nc1 pic.twitter.com/HBnpzeaXSw
しかし、予想外なことにこの動画がきっかけとなり、TikTokではZ世代を中心に#すき家チャレンジをつけた、配膳トレーニングの真似をする動画が多く見かけるようになりました。
私自身TikTokを見ていると、12月の頭ごろから配膳トレーニングをしているJKの動画をみることがだんだん増え、バズりを実感していました!
実際にTikTokerからはこのすき家札幌西岡店は聖地化されていて、わざわざすき家チャレンジ動画を撮るために来る人もいるのだとか・・・!
このような経緯があって、すき家チャレンジがTikTokを中心に大バズりました。
また、この動画のBGMにはドラゴンボールのサウンドトラックを使用するのがフォーマットになっているようです!
@aya._.yagisawa1 スーパーサイヤ人になる方法を教えてください。#すき家トレーニング #祖母がいないと私はダメなのか ♬ sonido original – Anthony Paredes
また、この配膳トレーニングの流行に便乗し、お店や企業もネタ動画として投稿することによって、宣伝効果を狙うという傾向も見られます。
今の時代では、TIkTokなどのSNSを駆使して求人募集をしたり、集客をするという形が企業などにも浸透しています。
実際、大手企業の正社員募集から、学生アルバイト募集の動画までTikTokやInstagramでよくみかけるようになりました。
特にこのようなZ世代の中で「今」バズっている動画や音源を使用するというのはすごく宣伝効果があるのではないかと考えます。
@htsjiguchi パティシエの配膳トレ#辻口シェフ #辻口博啓 #パティシエ #配膳 ♬ オリジナル楽曲 – 아스카
@fines_takeda これは取り入れないと! #すき家 #トレーニング #ファインズたけだ ♬ sonido original – Anthony Paredes
11月28日にTwitterに投稿されてからすぐにバズったすき家チャレンジですが、12月の頭には既にチャレンジ動画がバズりはじめるという、TikTokならではの速さで話題になりました。
あまりのバスりの速さから元ネタを知らずに動画を撮ったり、見ている視聴者も多いのではないでしょうか?
このように、TikTokは日々新しいものが更新され、ものすごい速さで拡散されています。
そしてその中心となって流行をつくっていくのがZ世代なのです。
「すき家チャレンジ」から分かるようにTikTokは日々新しいものが更新され、ものすごい速さで拡散されています。
このような観点から時代のトレンドを作っているのは、TIkTokやTwitterといったであり、Z世代であるといえます。
また、Z世代の中では、炎上してしまった投稿をあえてネタにして、大バズリするという誰も予想しなかったような展開がよく起こるのではないかと考えます。その例が今回の「すき家チャレンジ」でした。
SNSで思わぬネタがバズるというのは、今の時代ならではの出来事であり、とても面白い現象だなと思います。
記事:岡田花梨(YOUTH Clip)