多くの若者が動画を視聴・投稿しているSNSアプリ・TikTok。近年では、若者だけでなく幅広い層がユーザーになっており、「企業アカウント」と呼ばれる「企業が若者に向けて様々なアピールをするアカウント」が急増しているのは皆さんご存じでしょうか?
TikTokは若年層はもちろんのこと、幅広い年齢層に影響を与えるアプリです。TikTokといえばダンス動画!というイメージを持たれている方も多くいらっしゃると思いますが、現在TikTokで得られる情報は音楽をはじめ、美容、芸能、スポーツ、政治や時事ニュースなど多岐に渡ります。TikTokは現代の日本のトレンドの中心となっているアプリと言っても過言ではありません。
このTik Tokを活用し、企業の知名度を上げるためには具体的にどのような運用をすればよいのでしょうか?
企業アカウント運用成功のカギをご紹介する前に、TikTokの概要をご説明します。
TikTokとは、中国のByteDance社が運営する動画視聴・動画投稿に特化したアプリです。
同じ動画配信アプリであるYoutubeとの大きな違いは、検索エンジンに関連ワードを入れずとも不特定多数のユーザーに動画が流れる点、そして1本の動画につき3分以内という比較的短い動画時間が設定されている点です。
不特定多数のユーザーに動画が行き渡ることで、本来そのコンテンツや企業に関心を持っていなかったユーザーにも、興味を持ってもらえるキッカケを作ることができるアプリなんです。また、TikoTok動画の再生時間は短いので、PR内容を簡潔にまとめることができ、長時間の動画を見ることが苦手なユーザーにも最後まで視聴される可能性が高くなるのです。
TikTokを企業が運用することによって得られるメリットは大きく3つあります。
①若者からの認知度の向上
②拡散力が高い
③トレンドに乗りやすい
つまり!TikTokは、使い方次第で企業の知名度を上げる絶好のチャンスが得られるアプリということです。
しかしTikTok運用は何も工夫せず、ただ動画を作成・投稿するだけではフォロワーを伸ばすことはできません。TikTokは簡単に動画を視聴できる反面、少しでもユーザーに飽きられるとスクロールされ、最後まで動画を視聴されない可能性もあるのです。せっかく費用や労力をかけても、途中でスクロールされてしまうのはとても悲しいですよね。
もちろん、視聴者側もTikTokを観る時間は限られているため、「面白い動画かどうかを素早く判別したい」というのが本音です。TikTokユーザーの大半を占める「若年層であるZ世代の心を掴み、途中でスクロールされずに、TikTok企業アカウント運用を成功させる」ためには、具体的にどのようなアプローチが必要なのでしょうか?
今回は企業アカウント運用成功のカギ4つを分析・解説していきたいと思います!
最初のカギは、“親近感”を魅せることです。TikTokは10代~20代前半のZ世代と呼ばれる若年層がユーザーの大半を占めています。そのため、企業アカウントは”企業が運用している”という点でユーザーから近寄りがたいという印象を持たれやすくなってしまいます。つまり10代~20代の心を掴むTikTok運用には「親近感」が必要になります。
これは「流行している曲に乗って楽しそうにダンスを踊る動画を上げれば良い」という意味ではありません。では、若者は一体どういった動画に「親近感」を感じるのでしょうか。
「親近感」という言葉には『ギャップ』という意味も含まれています。わかりやすい例を挙げると、職場で少し怖いイメージのある上司が、実は家で飼っている猫を愛でていたとしたら…?今まで怖い印象を持っていた人に対して、少し「親近感」が持てませんか?
つまり、「企業アカウントって少し近寄りがたい印象があったけど、こんなにおちゃめな人たちなんだ!」とユーザーらに「親近感」を持たせることが企業が持つTikTokアカウント運用成功のカギと言えるでしょう。
次なるカギは「若者に刺さるトレンドを取り入れる」ことです。と言っても、これは流行している楽曲を使用するという意味とは少し異なります。
確かにTikTokで流行している楽曲は、ユーザーのおすすめに流れやすいため、アプリ内で流行している音楽を取り入れることは非常に重要です。しかし、その楽曲がTikTokの中でどのような使われ方をしているのかを把握せず闇雲に使用しているだけでは、仮におすすめに流れてきたとしてもすぐにスクロールされてしまうのです。では、どのようにしてトレンドを取り入れていくべきなのでしょうか。
まず、TikTokに使用されている楽曲は、「解説動画に使われやすい楽曲」「ダンス動画に使われやすい楽曲」「スライドショー動画に使われやすい楽曲」など、様々な楽曲に分類されます。
普段の若者が投稿するような動画をあえて企業アカウントが取り入れることで、他の動画に埋もれることのなく企業アカウント独自の色を出すことができるのです。
3つ目のカギは、圧倒的な“個性”を披露することです。先述の通り、TikTokには多くの企業アカウントが存在し、多くの企業アカウントが工夫を凝らして様々な動画を投稿しています。そのため親近感・トレンドといった2つのカギを取り入れるだけでは、必ずしも成功するとは限らないのです…。
では他に何が必要なのか?それは「他の企業アカウントにはない個性」です。これは成功しているすべての企業アカウントに共通して言えることで、今までのTikTok動画で見たことのないような目新しい情報を取り入れることで、飽きやすいTikTokユーザーからスクロールされにくくなります。
多くの動画が流れるTikTokの中で埋もれない動画を作るためには、若者のトレンドを取り入れると同時に、「目新しい要素を取り入れることが必須」です。プロレベルでなくとも問題ありません。あなたが勤める会社で何か特技を持っている社員を起用してみるなど、周囲の意見やスキルも「他の企業アカウントにはない個性」を出していく上でヒントになるかもしれませんね。
4つ目のカギは、インフルエンサーに協力を仰ぎ、トレンドの拡散をしてもらうことです。①〜③までは「TikTokのトレンドに乗るための方法」でしたが、逆に④は、「企業アカウント側からトレンドをアプローチする方法」です。これは、TikTokに多く存在するインフルエンサーに協力を仰ぎ、企業を広めるというアプローチ方法です。影響力のあるインフルエンサーに発信してもらうことで、多くの若者に認知してもらう機会を増やすことができます。
また、「ハッシュタグ」を使用して、新たなトレンドを生み出す方法も有効的ですので、ぜひ、TikTokの機能を最大限に有効活用してみてください。
以上、企業アカウント運用成功のカギ4選でした。この4つのカギに共通していることは「どの企業アカウントとも被らない動画・企画」点です。企業アカウントを運営する上で、日頃から「今の若者は何を楽しんでいるのか」TikTokをチェック、リサーチすることは、日本のトレンドを知る上で非常に重要な点と言えるでしょう。
最後に、こちらの記事にご興味をお持ちくださったそこのあなたへ!
noteではこの4つのカギを実際に取り入れ、成功している企業アカウント運用例と共に、更に詳しく分析・解説をしています。是非そちらもチェックしてみてください。
記事:鹿野七々華