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日本のヲタクと海外のヲタク、何が違うの?

2023.05.15

     

アニメやアイドル、アーティスト、俳優、あるいは映画や鉄道など幅広いジャンルに展開されている、好きなものを熱烈に応援しているファンの総称「ヲタク」。皆さんの中には何かしらを「ヲタク」している、もしくはヲタクをしていたご経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?一説によると、ヲタクという言葉は相手に対する敬称である「お宅」が語源とされています。好きなジャンルを応援する文化が浸透した現在、日本発祥の「ヲタク」は国内のみならず海を越え、「OTAKU」という言葉が日本語のまま使用されるほど世界共通のカルチャーになりました。しかし、海外では日本とは文化や国民性、考え方などがなにもかも違います。日本のヲタクと海外のOTAKUのそれぞれに刺さる「推し像」とは一体何なのでしょうか?それでは日本のヲタクの考え方と海外のOTAKUの考え方の違いを覗き見してみましょう。

1.日本の「ヲタク観」

 日本人が好きなジャンルを熱心に応援する際にメインに行っていることと言えば「グッズを大量に購入」、「遠征してライブに行く」といった消費するヲタ活ではないでしょうか。ヲタク文化に疎い方も、「ヲタク」という言葉で連想するのはCDを大量に購入していたり、アニメのポスターが壁に敷き詰められた部屋などを想像すると思います。もちろんヲタク個人によって熱量や価値観の違いはありますが、日本人はジャンルを問わず推しがプリントされた缶バッジやアクリルキーホルダーなどのグッズ、もしくは好きなジャンルに関する限定品を収集することに重きを置きやすく、推しへの愛情表現として大量に収集した缶バッジでバッグを飾る「痛バッグ」や推しの誕生日に祭壇を作成する熱烈なファンが多く存在し、「推しのATM」という表現が浸透していることも日本ならではでしょう。

痛バッグ

#本人不在の生誕祭

 そして現在様々なジャンルで話題が沸騰しているチェキ文化も日本人の消費する応援文化を表しています。チェキを大量に購入し撮影することで、推しと触れ合えるだけでなく、自分のお金が推しに貢献しているということを実感できるのです。筆者である私も、とても実感しています。笑

 このことから、多くの日本人は推しに愛情表現する際に消費を目安にすることがわかります。それでは海外のヲタク観とは一体何なのでしょうか。

 

2.海外の「OTAKU観」

 海外のヲタクと聞いて皆さんが真っ先に思い浮かべるのは、グッズを購入している姿というより、むしろヲタク自身が推しのコスプレをして楽しんでいる姿ではないでしょうか?

 国によって違いはありますが、海外のヲタク文化の多くは金銭を消費して楽しむというよりも、イベントで大好きな推しの姿を纏ったコスプレをしたり、アニメでモデルになった場所に実際に訪れる聖地巡礼といった「推しの世界に入って楽しむ」応援をしている方が非常に多いです。特に欧米で開催されているイベントでは実際に推しになりきる寸劇や、推しについてプレゼンをするといった「推しの世界に自分が参加する」ことが特徴です。

海外のコスプレイヤー

 

 また、アニメイベントは声優本人よりも裏方が脚光を浴びやすく、販売されている書籍は日本よりもマニアックな内容であったりなど、このことから海外では推しをよく知っているマニア=OTAKUという言葉で浸透しているのではないかと考えられます。推しのことを深く知らなければ作品を深く理解することも、推しになりきることも難しいですからね。

つまり海外のOTAKUを取り入れるコンテンツを作る際には、「ファンが入り込んで楽しむことができる世界観」を重視することが重要になってくるのではないでしょうか。

まとめ

 以上が日本のヲタク観と海外のヲタク観の違いについてでした。

日本の「消費して楽しむ」ヲタクと、海外の「推しの世界に入り込んで楽しむ」ヲタクのどちらの応援方法も推しに対する熱い気持ちは変わらず、ヲタク文化を支えるにおいてどちらも欠けてはならない存在です。

それぞれのペースで楽しみ、共存することで更にヲタク文化を盛り上げていきたいですね。

 

 

 

Tel:03-6712-5946

 

記事:鹿野 七々華(Youth Clip編集部)

 

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