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【YOUTHClip CINEMA GUIDE vol.03】今週の映画セレクション/『この夏の星を見る』

2026.01.26

  

毎週月曜日にお届けする連載企画、【YOUTHClip CINEMA GUIDE 】今週の映画セレクション
本コーナーでは、現役大学生で構成されたYOUTHClip編集部員が、今観てほしいおすすめの映画をセレクトし、紹介します。

今回取り上げるのは、2025年7月に公開され現在もロングラン上映が続く話題作『この夏の星を見る』です。

2020年、世界中に猛威を振るった新型コロナウイルス。
その影響によって、学生たちの何気ない日常は次々と奪われていきました。修学旅行や文化祭、友人と机を向かい合わせて食べるお弁当でさえ、当たり前ではなくなってしまった日々。

本作は、そんな奪われかけた青春に懸命にしがみつく高校生たちの姿を描いています。

描いていた理想が叶わなかった学生時代に、どこか未練を残している人。
不条理に立ちはだかる壁の前で、立ち止まってしまった経験のある人。
そんな人たちにこそ、ぜひ届いてほしい一本です。

大人になる前に、この作品と出会ってほしい。そして、私たちが確かに生きた「最高で、二度と来てほしくない夏」を、もう一度思い出してもらえたら。そんな思いを込めて、今回ご紹介します。

目次

 

1.キャストスタッフ&ストーリー
2.コロナ禍の現実と学生の葛藤
3.大人たちの想い
4.だからZ世代に届けたい

1.キャストスタッフ&ストーリー

 

 

出演桜田ひより

水沢林太郎/黒川想矢/中野有紗/早瀬憩/星乃あんな/和田庵/萩原護/秋谷郁甫/増井湖々/安達木乃/蒼井旬/松井彩葉/中原果南/工藤遥/小林涼子
上川周作/河村花/朝倉あき/清水ミチコ/ビスケッティ佐竹/堀田茜/近藤芳正
岡部たかし

監督:山元環
脚本:森野マッシュ
主題歌:主題歌 「灯星」 haruka nakamura + suis from ヨルシカ (Polydor Records)
配給:東映

 

◇ストーリー

 

2020年、コロナ禍で青春期を奪われた高校生たち。

茨城の亜紗は、失われた夏を取り戻すため、〈スターキャッチコンテスト〉開催を決意する。

東京では孤独な中学生・真宙が、同級生の天音に巻き込まれその大会に関わることに。長崎・五島では実家の観光業に苦悩する円華が、新たな出会いを通じて空を見上げる。
手作り望遠鏡で星を探す全国の学生たちが、オンライン上で画面越しに繋がり、夜空に交差した彼らの思いは、奇跡の光景をキャッチする――。

2.コロナ禍の現実と学生の葛藤

茨城で高校に通う主人公・亜紗は、あの時代に同じ時間を生きた私たち自身が、自然と感情を重ねてしまう存在です。多くの夢や期待を抱いて入学したはずの高校生活は、なにひとつ思い描いた通りには進まず、不満や焦り、いつ元に戻るのかも分からない先の見えない不安、そして誰のせいにもできないやるせなさが積み重なっていきます。そうした感情の描写は、当時のつらさを生々しく思い起こさせます。日常が少しずつ戻りつつある今でも、あの時間に負った傷が完全に癒えたわけではありません。
思い出したくない記憶として、心の奥にそっと封をしてしまっている人も多いのではないでしょうか。だからこそ本作は、”過去の出来事”としてではなく、今の自分と向き合うための物語として響いてきます。コロナ禍の学生生活を描く解像度の高さに加え、実際に同じ葛藤を経験してきた同世代の俳優陣が揃っていることで、まるでドキュメンタリーを観ているかのようなリアルさが生まれています。自分たちの気持ちを代弁してくれる存在に出会うことで、当時は見えなかった感情や、今だからこそ受け取れる気づきがきっとあるはずです。

 

3.大人たちの想い

原作者の辻村深月さんは、2021年に新作青春小説の執筆を始めるにあたり、作中でコロナ禍を描くべきかどうか悩んだといいます。そして、「現実の中高生が制限のある生活を送っているなかで、マスクのない青春を描くのは不誠実な気がしてならなかった」という思いから、本作の執筆を決意したそうです。本作では、スターキャッチコンテストの開催を通じて、子どもたちの青春を守ろうとする教師や親たちの姿も描かれています。当時は気づけなかったけれど、振り返ってみると、あの時間にも確かに私たちを救おうとしてくれていた存在があったことに気づかされます。「卒業式ができなかった」「修学旅行に行けなかった」「青春を奪われた」。そうした思いから、大人たちの決断を恨んだ人もきっと少なくないでしょう。けれど、悪意をもってその選択をした大人は、きっと誰ひとりいなかったはずです。子どもたちの希望や笑顔を奪ってしまうことは、大人たちにとっても苦しく、簡単な決断ではなかったのだと思います。「青春を経験した大人たちに、私たちの気持ちは分からない」と心を閉ざしてしまった人もいるかもしれません。それでも本作は、私たち若者の“今”と“未来”を守ろうと必死に考え、行動してくれた大人たちが確かに存在していたことを教えてくれます。自分のことで精いっぱいだったあの頃から、少し時間が経った今だからこそ。本作を通して、大人たちの選択の背景にあった想いや、そこに込められたあたたかさと、改めて向き合うことができるのではないでしょうか。

 

4.だからZ世代に届けたい

この物語は、ただコロナ禍の状況を記録した作品ではありません。不条理な問題ややるせなさに直面したとき、「自分たちは可哀想だ」と立ち止まってしまった人間と、「それでもまだやれることがある」と前を向いた人間。その後者の姿を描いた物語です。とはいえ、現実ではそんなふうに簡単に気持ちを切り替えられた人ばかりではありません。今もなお、あのときに折れてしまった心を完全には修復できないまま、惰性のように日々を生きている人も少なくないと思います。その感情は、決して否定されるべきものではありません。

それでも、この先の人生を見据えたとき、過去に縛られ続けるよりも、少しでも前を向けるほうが、きっと生きやすくなる。
本作には、そんな希望を押しつけがましくなく差し出してくれる力があります。この作品と出会い、腐ってしまっていた自分の心が浄化されたように感じた人。あのとき抱えていた後悔や苦しみが、ようやく成仏したと感じた人も、きっと多いはずです。

『この夏の星を見る』は、どうしようもなかった2020年の記憶を救い上げると同時に、その先をどう生きていくのかを静かにに問いかけてくれる、私たち世代にとっての指針となる作品です。

 

 

Tel:03-6712-5946

 

記事:根市涼花

 

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